ショートレングス化するアジングロッド

2014/11/05
総合 新製品
操作性重視の5フィート台のロッドが続々登場。アブガルシアも今シーズン、5フィート5インチの「エラディケーター アジングカスタム [ザ・ドミナント]」をリリース。

「飛ばした者勝ち」の時代が終わる?

考えてみるとここ数年、ロッドは長く長くなり、ベクトルはロングレングの方向を向いていた。エギングロッドもライトゲームロッドも飛距離偏重、他のアングラーが届かないエリアにルアーを投げ込んで釣る、言ってみると「飛ばした者勝ち」的な雰囲気があった。シーバスロッド級の長さを持ったライトゲームロッドもざらという時代だ。

 

背景にあるのはアジング自体の急速に進化

そんな最中、ライトゲームのカテゴリーでは少しずつではあるが確実に「ショートレングス化」の動きが見てとれるようになった。ここ数年、ライトゲームシーン、特にアジングシーンは大きく進化した。メバルの釣りの延長で「投げて巻く」だけの釣りだったアジングは、「L字メソッド」に代表されるようにシェイクからフォールやステイ、レンジキープでアジのバイトを誘う時代へ移り変わった。他のアングラーの届かない沖のポイントを狙うだけでは、ステイやフォールを自在に操るテクニシャンたちに歯が立たない現状が生まれた。

 

アジングの進化に対応するロッドが求められている現状

こうした中でショートレングスのロッドが生まれたのはごくごく自然な流れだったのかもしれない。短いロッドは飛距離という面では長いロッドに劣るが、感度・操作性という面では長いロッドに勝る。ルアーの位置やレンジや動きを性格に感じ、細かなレンジ調整をしたりアクションを加えたりすることができる。前述のL字メソッドや細かなレンジキープを前提とする釣りでは、感度や操作性は飛距離より優先すべき要素なのだ。

 

34、アブガルシア、ティクトなどが5フィート台のロッドをリリース

こうしたショートレングスロッドの代表格が34の「アドバンスメント57」。アジングシーンをリードするメーカーが仕掛けた6フィートを切るショートレングスのアジングロッドだ。感度・操作性を求めたファイブセブンというレングスを採用し「違和感的」なアタリまで拾うことを目的に開発されている。アブガルシアからは「エラディケーター アジングカスタム [ザ・ドミナント]」というロッドが今シーズン新登場した。1g以下のジグヘッドを正確にコントロールし、わずかな潮流の変化などを見逃さないためのファイブイレブンというレングスを採用したリミテッドモデルだ。その他、ティクトもスラムシリーズにファイブファイブ(5フィート5インチ)のロッドがラインナップしている。

 

単なるファッションではない、理にかなった動き

サーフボードなどもそうだが、道具というのは長くなったり、短くなったり、薄くなったり、幅が狭くなったり、その時代々々で設計の方向性が変わりやすいものだ。ただ、それは単なる流行り廃りという訳ではなく、その時々で何が重視されているかによって変わる。サーフィンでただ波に乗るだけならサーフボードは長ければ長いほうがいい、釣りでもルアーをただルアーを遠くへ飛ばすだけなら釣り竿は長ければ長いほうがいい。しかし、人間はそれだけでは満足できない生き物のようで、波の上をもっと動き回って技をかけたい、もっと繊細に竿やルアーを扱ってたくさん魚を釣りたいなどと思ってしまうものだ。こうして道具は進化を繰り返す。
ライトゲームロッドのショートレングス化。これも単なるファッションではなく、十分理にかなったベクトルを向いているように思う。

文=F!編集部