ファンキー山岡|ヒラスズキ万感 10月編

2014/10/29
総合 テクニック
「木枯らし一号」が吹きました。いよいよ磯ヒラスズキのシーズンが始まります。

文=ファンキー山岡

「木枯らし一号」が吹きました

一昨日、関西地方に「木枯らし一号」が吹きました。さぁ!いよいよ本来の磯ヒラスズキのシーズンに入って行きます! 少し整理して考えると、夏は水温も高く、また良いサラシもできず、多くのヒラスズキは他所にいます。しかしまぁ、ヒラスズキがまったく磯にいない訳ではないし釣れないことはないのですが、暑いし歩き撃ちをすれば熱中症の危険度が非常に高く危険。そんなことで偶然の魚を獲れたとしても、今ひとつ再現性の確認もできず、ゲームとは言いづらいかもしれませんね。

 

シーズンのスタートっていつなのでしょう

その後、秋めいてくると台風の季節になります。台風が20度線を越えたらウネリが届くので「そのタイミング」を撃つのですが(※かなりの経験と中断する決断力が必要と思われます)、この時期から「磯ヒラスズキのシーズンイン」という人もいるにはいます。ただ、僕は少々「違うんじゃないかな?」と思っているのです。やはり磯ヒラスズキのゲームは「北西風」を意識する頃から始まると思うのです。

 

僕は「水温」にとても敏感です

台風が一つまた一つと来ることで海水も掻き混ぜられ水温も下がりだします。以前「同じ波、同じウネリは二度と来ない。同じサラシは二度とできない故に矛盾しているのだが再現性のあるゲームがしたい」といったことを書きましたが、これを水温に置き換えることもできます。水温でヒラスズキの活性を読んだり磯を推理したり、水温がゲームの組立の大きなキーになっているのは他のジャンルでも同じだと思います。日々水温は変化し午前と午後でも違います。書けばこのキーワードだけでも原稿が仕上がってしまいそうなのでこのくらいにしますが、僕はヒラスズキ釣りに「水温」という要素は非常に重要で、シーズンを含め魚が生きる上での「動き」の基準となっていると考えています。

 

ヒラスズキも僕らと同じように「季節」の中に生きている

「シーズナルパターン」という言葉を耳にしたことがありますか? すべての動植物はシーズンを意識して生きています。釣りの行き道の42号線に出てくる鹿の毛並みが変わったり、僕たちが「朝のコーヒーが熱いヤツが旨いね」とか「冷やし中華はじめました」とか「熱い風呂」「肌の乾燥」など言ってみたり。同じようにヒラスズキという魚も水温に合わせながら、シーズンという自然のサイクルの中でおおよそ11月に入っていく頃から磯でのゲームに火が付くのです。

 

季節の変わり目を告げる「木枯らし一号」

木枯らし一号とは「ただのキツイ風」じゃありませんね。10月半ばから11月末にかけて西高東低の冬型の気圧配置になって北よりの風速8メートル以上の風が吹くとその風を「木枯らし」と認定されます。それの一号なのです。とにかく吹いた「秋のキツイ風」ってことじゃあありませんね。ちょうど「シーズン」の変わり目を告げる風でもあるのです。我が国には四季があって季節の自然現象に素敵な名前が付いていたりするのですが、釣りという素敵な遊びと出会った僕たちはそれを体全体で感じて大切しながら釣りを楽しみたいものですね。
ここ最近は異常気象で季節が少々ズレ気味で、気温や水温も上がり気味なのが気になりますが、この時代に生きるものとして次世代に良い形を繋いで行くには?と考える今日このごろです。磯ヒラスズキをやる者だけでは訳ではなく、すべての釣り人が皆すばらしい季節を感じています。地域にはよりますが、これからの西高東低の冬型の気圧配置が待ち遠しかった人は磯ヒラスズキ師には多いと思います。今月のFISHING STATION!の連載は季節感からのワクワクを感じてみました。では皆さんのフィールでお会いしましょう!

ファンキー山岡
ヒラスズキ釣りのスペシャリスト。サラシ、波、流れ、ストラクチャーなど、複合的な要素をインプットし、そこから理想的なルアーのトレースのコースを導きだす「コースマネージメント論」が多くのアングラーに支持される。

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