木村仁|メーターへの道 第26章

2016/11/18
総合 テクニック
この時期の涸沼名物「カビボラパターン」。

絶好のシーズン。「カビボラ」をめぐるキムラックスの挑戦

秋を迎えるとシーバスの活性が高まります。俗に言うシーバスフィッシングの“ハイシーズン”到来です。シーバスを一年中追い求めて釣りをしている僕にとっても、シーバス愛好家の皆さんにとっても、シーバスフィッシングにおける季節のサイクルの中で最も楽しみにしている時期ではないでしょうか!? さて今回の「メーターへの道」第26章も秋のシーバスを求めて釣りにいってきました。秋が深まるにつれ、気温が下がると同時に水温も下がっていきますが、ある一定の水温になるとシーバスは高活性モードに切り替わります。茨城でシーバスを追い求めて釣りをしていますが、この時期はシーバスがイナッコを沢山食べようとする“荒食いシーズン”。ランカーシーバスも現れやすく、またメーターシーバスがキャッチされることも多く耳にする時期でもあります。この企画を終わらせるには絶好のチャンス到来という訳です(笑)。とは言うものの、そう簡単にメーターシーバスに出逢うには日ごろの釣り運や魚との駆け引きという部分も重要となってきます。全ての好条件が揃ったアングラーのみに出逢える貴重な存在が、1メートルを超す魚体なのです。

 

鈍い泳ぎのカビボラを狙うシーバス

さて、今回も通ったエリアは近所の涸沼水系。自宅からも非常に近く、ちょっとしか時間が無い時に釣りができる有り難い場所であり、近年では多方面からもシーバスアングラーが訪れる人気フィールドの一つでもあります。ウェーディングゲームが気軽に楽しめつつ、大型のシーバスに出逢える可能性のある場所であることが人気の理由です。この時期、涸沼水系に遡上したシーバスが捕食ターゲットとしているメインベイトは「イナッコ」(ボラの幼魚)です。毎回の様にイナッコのことは書いていますが、秋が深まるにつれてイナッコは海に下り始めます。ただ下るだけではなく、淡水エリアにまで上ってきたイナッコは水温がジワジワ下がると体に白い綿状の水カビをまとい始めます。そうなるとイナッコは遊泳力を失い、ノロノロとした鈍い動きになりシーバスからも当然狙われやすくなるんです。今回はその“カビボラパターン”を意識しつつ限られた時間の中で釣行してきました。

 

朝マズメ。トップレンジを攻める

釣行時間は朝マズメ。暗いうちは岸際に沈むゴロタ石や葦の中に身を潜めているイナッコですが、徐々に夜が明け、沖に向かって泳ぎだしていくと、その動きを察知したシーバスがブレイクライン付近でボイルを始めました。秋のカビボラパターンは、毎年同じ様に起こる訳でもなく、その年の気象条件によってイナッコにカビが発生したりしなかったりと様々です。ただ、今年は連続的に台風が発生しフィールド全体の水が何度も入れ替わった事がイナッコにカビをまとわせたと思われます。そうした状況が目視でわかったところで、次は「ルアーセレクト」と「リトリーブ速度」の調整です。ゆっくり水面を泳いでいるイナッコに向かって下から突き上げる様な捕食が伺えました。こういった時はトップウォーターを使ってドッグウォークさせたり引き波が出せるルアーを使ったりして行くとヒットに持ち込みやすい経験があったので試していくと、生憎素直にはルアーに反応してくれない状態でした。トップや引き波系ルアーに反応しないという事はシーバスが好んで捕食しているレンジがある様です。ボイルしているから水面まで飛び出してルアーを喰いつく様であれば釣りやすいのですが・・・。

 

 

水面下、数センチの攻防の末に

そこでバイトが得られる様に、レンジを水面下0cmから20cm位まで小刻みに刻んで行くことにしました。すると、およそ水面下15cm程のレンジでバイトが得られる様になりました。試したルアーはアピアのハイドロアッパー90s。シンキングペンシルなのですが水面直下レンジでリトリーブ速度を調整することで、トップレンジから20cm程まで手軽にアプローチできるルアーです。すると、このパターンで70cm程のシーバスが連続してヒットしていく状態となり、しっかり魚の捕食エリア内を引けていると確信。その後朝マズメも過ぎ、デイゲームの時間になった頃に重さが伝わるシーバスがヒット。水温がシーバスにとって適温でもあるせいか、非常に力強い走りを見せるシーバス。ウェーディングで釣りをしていたのでエラ洗い時の迫力も満点です。タイミングを見計らい、口をフィッシュグリップで掴むと秋の個体らしい綺麗で肉厚なランカーシーバスをキャッチする事ができました。

 

その後も順調に釣果を伸ばす

他にも水面下15cmを引けるスパンクウォーカーのプロトなどもヒットを得やすく、この日は秋の数釣りを堪能することができました! 仕事や家のこともあるので限られた時間での釣りとなりましたが、過去の経験を元にゲームプランを練り、魚がどういった条件ならルアーへ反応してくれるかを試行錯誤していくのもシーバスフィッシングの面白さですね! またそうした魚との出逢いという経験を増やしていく事で、夢であり目標でもあるメーターシーバスに近づく為のスキルアップになっていくのかなと思いました。また今年も残り僅かですがシーバスフィッシングに精を出していきたいと思います!

 

木村仁(きむらひとし)
いま最も注目される若手シーバスアングラーのひとり。1984年生まれ、茨城県在住。日々ランカーシーバスを追い、自己記録は102cm・11kg。本企画を通して人生2本目のメーターに挑む。愛称は「キムラックス」

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「メーターへの道」現在の最長記録:96cm

  

使用タックル
[ロッド] アピア|Foojin’プロト
[リール] アピア|VENTURA3012LUNKER CUSTOM
[ライン] バリバス|アバニ シーバスPEマックスパワートレーサー1.2号
[リーダー] バリバス|シーバスショックリーダーナイロン30lb
[ルアー] アピア|ハイドロアッパー90s 
[ルアー] ポジドライブガレージ|スパンクウォーカー90・110プロト